同僚から聞いた「有名な日本人」の話
最近、諸事情により履歴書等の書類をせっせこ作成しているのですが、自分のキャリアや職務経歴がカッスカスすぎて「もう何にもなれないのでは…。」と悲観的になってしまい、息をすることすらつらくなってしまったので、一日中モンスターハンターで元気よく大剣を振り回していました。
使用武器は大剣、片手剣、弓、狩猟笛(極稀)。
最もプレイしたシリーズはP2G、もちろんソロでね。
最近は乗りとかスリンガーとか、猫も賢くなったし、昔よりずっと快適に狩りができるようになりましたね…ナルガクルガに怯えて森林を逃げ回った日々は遥か遠い過去。
来年にはswitchで新作も出るしな、ちゃんとやっとかないとね。
さて、先日、同僚(韓国人、男性、ナイススタイル、真面目)から真剣なまなざしで以下のような質問をされた。
「みむ、しみけんって知っているかい?」
しみけん…?
しみ…けん…?
※自分で描きました。
当方は困惑した。
しみけん。
https://ja.wikipedia.org/wiki/しみけん_(AV男優)
当方の人生史において「しみけん」氏の顔と名前が一致したのは、2010年頃のことであったと記録されている。どこにやねん。
詳細は割愛させていただくが、当方はとても健全な生活を送っていた。
現実とネットの人々の目を掻い潜りウイルスの脅威に怯えながらも、当方は日々ネットの海を力強く航海していた。
そんなある時、当方は気が付いた。
途方もなく広いネットという海原で、太陽が落ち海と空の境目がわからないほどの漆黒の中で、「どこかで見たことのある男性」がいたのだ。
それは、「既視感」という言葉で置き換えられた。
「この人、前にも見たことがある。」
一度気づいてからというもの、その既視感を感じる頻度は少しずつ増していった。
カメラの都合上、正面からはっきりと映るわけではないものの、髪型・体型などから判断する限り同一人物であると思われた。
やがて、当方はその男性の存在をはっきりと認識するようになった。
それが、「しみけん」氏であった。
ただし、認識したからと言って「しみけん」氏のファンになるわけでもなく、その男性が「しみけん」という名である、ということを知っただけのことであった。
昔は空を眺めるのが好きだった。blue skyを…ね。
時は流れ、2014年。
当方はスカパーにはまり、「千原ジュニアのダラケ!」という番組を見ていた。
この番組は、地上波では絶対に出演できないようなコアなプロフェッショナルが集まり、千原ジュニア司会のもと、クイズ大会を繰り広げるというものである。
その番組の開始数回目で「彼」は現れた。
好感の持てる明るい笑顔にムキムキマッチョ体型、未来からやってきて今にもメタルフリーザをぶった切りそうな髪型。
そう、「しみけん」氏であった。
あとこの番組で知ったけど、めちゃくちゃ喋りが上手だった。
そしてその後も数回同番組に出演しており、千原ジュニア氏との関係も良好そうに見られた。
その後、都内某所で偶然お見掛けし、一緒に写真を撮ってもらったりと、当方の人生史にたびたび登場する「しみけん」氏。例のTシャツ緑バージョンに緑の半パン、赤のナイキのスニーカー履いてた。そんなんどうでもええねん。
時間軸は現在へと巻き戻される。
当方は未だ困惑し、考えていた。
「ああ、セクシー男優の。」
と答えるのが正解なのか?
「しみけん?清水健さん?関西では有名なアナウンサーだったよね。亡くなられた奥様についての手記は涙を禁じえなかったよ…。」
と知らないふりをするのが正解なのか?
日本語で聞かれても少し、いやかなり困る内容なのに、ましてや英語で聞かれると猶更返答に困ってしまった。何故なら当方はオープンスケベではないからである。そういうことじゃないか。
なんにせよ、ここはjapanese hentaiをアピールすべきなのか?いや、ここは紳士を貫きすっとぼけておくべきなのかパイなのかパンなのか?パンなのかパイなのか?そもそも韓国人の彼は何故日本の「しみけん」を知っているのか…?
もはやクレスタ教頭こと内山田教頭のように滝汗をかきながら頭の中がパンク状態になりつつあった当方に、彼は言った。
「実は、韓国では彼はすごく有名人なんだよ。」
彼の話によると
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韓国では、アダルトビデオは基本的に許可されていない
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違法サイトで日本のアダルトビデオを見る人が多い
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僕は見たことはない
とのことであった。(2歳児英語レベルでのリスニング結果)
明らかに信じられない情報もあったので、話半分に聞いておいたが、その後の彼の話、とネットでの情報を照らし合わせると、どうやら「しみけん」氏は実際に韓国で有名なユーチューバーなのだそうだ。
彼の話とネット情報を照らし合わせると、母国ではアダルト関係の娯楽(性教育もないようである。)が禁止されているので、元気溢れる若者はネットにあるアダルト動画をひっそりと見ていたら誰かさんと同じようにしょっちゅう見かける男優がいることに気が付いた。そしてその男優がある日突然ユーチューバー「しみけん」として降臨した、ということのようである。要するにみんなお世話になってたってことや。
そして、その後はスマートフォンゲームの広告や雑誌の表紙に、と引っ張りだこである、とのことであった。
日本のアダルト娯楽文化についてはもはや疑う余地もないだろう。
中国で元セクシー女優の蒼井そら氏が大人気だったことや、某動画サイト・ポル〇ハブにおける検索ワード上位にhentaiやらjapaneseやらが常連であることも今更話すことではない。
ちなみに検索ワードの件については、ネットフリックス「“性”をダイジェスト」の中でも取り上げられ全世界に配信されている。なんか恥ずかしかった。日本人として。
https://www.netflix.com/sg/title/81160763
そして、同僚の彼は日本語は全くわからないのだが、家族で住んでいるコンドミニアム(日本でいうマンション)敷地内にある子供用遊具で子供を遊ばせているときに、同じように子供を遊ばせていた日本人の母親が
「あ~~!太郎ちゃん(仮名)ダメ~!!」
「待って~!」
「それはやめて~!」
と日本語言っているのが聞きとれたと、微笑みながら教えてくれた。
どんだけドスケベやねん。お前がナンバーワンだ!
また、「しみけん」氏の韓国での活躍を調べているうちに、こんな記事を発見した。
しみけん氏は、韓国での人気を宝くじに当たったよう、と言っている。
当方の個人的な意見であるが、成功における偶然の要素は限りなく無いに等しいと思っている。
即ち、しみけん氏の成功は彼のこれまでの功績や人間関係、自己プロデュースの結果なのであると思う。
セクシー男優として生きることは並み大抵の精神ではやってこられなかったであろうし、さらにそのセクシー男優の中で成功するために想像を絶する努力をしてこられたことであろう。
昨今では先述の「千原ジュニアのダラケ!」を始め、テレビ番組への出演や書籍の出版も活発にされており、本当に自己プロデュース力の高い方であると感じる。(奥様が高名なインフルエンサーであることもあるかもしれないが…。)
また、韓国でユーチューバーとして成功し得たのは、しみけん氏の動画に韓国語字幕を作成した人物とのコネクションがあったことも大きいであろう。
また、何より他国でのチャンスを逃さず掴み取ったその判断力。
しみけん氏の成功は紛れもなく必然であったと当方は感じている。
同氏のますますの発展と活躍をシンガポールの隅っこから願ってやまない。
しみけんさん、若いころは本当にお世話になりました。
「光り輝くクズでありたい」購入しました
ここまで書いていて、そういえば同僚からの「しみけんを知っているか?」という質問について何の返答もしていなかったことに気が付き、話しかけてくれた同僚に対し気の利いた返事やウィットの利いた冗談も言えなかった相変わらず自分の英語力の低さに、少し落胆したのであった。
そんな、水曜の夕方。さ、ごはん食べに行こか。